お子さまの学力向上を目指し、塾選びを検討中の人もいるでしょう。特に受験を控えている場合は学習効率が進路に大きく影響するため、適切な塾選びが重要となります。しかし、費用や授業形式など、考慮すべき点が多く、迷ってしまうこともあるでしょう。
そこでこの記事では、費用の内訳や、個別指導塾選びのポイントを解説します。塾のメリット・デメリットや、個別指導に適したお子さまのタイプも紹介するため、お子さまの学習環境を改善したい人はぜひご覧ください。
個別指導塾の費用(料金)は?
複数の個別指導塾を参考に、学年別、生徒の人数別に料金を比較してみました。
週1回、1対1の授業の場合、小学生が税込19,400円、中学生が税込22,600円、高校生が税込29,200円となっております。受講料は週何回通うか、講師1名に対して生徒が何名かによって変わってきます。
また受講料とは別に、20,000円程度入塾金がかかる塾が多いです。
小学生の月額受講料
週1回 | 週2回 | 週3回 | |
---|---|---|---|
1対1 | 19,400円 | 36,800円 | 54,700円 |
1対2 | 11,900円 | 25,800円 | 38,600円 |
1対3 | 9,400円 | 17,300円 | 25,300円 |
出典:2024年塾ナビ調べ
中学生の月額受講料
週1回 | 週2回 | 週3回 | |
---|---|---|---|
1対1 | 22,600円 | 44,900円 | 64,900円 |
1対2 | 16,300円 | 33,500円 | 45,300円 |
1対3 | 12,000円 | 24,200円 | 34,600円 |
出典:2024年塾ナビ調べ
高校生の月額受講料
週1回 | 週2回 | 週3回 | |
---|---|---|---|
1対1 | 29,200円 | 60,500円 | 87,000円 |
1対2 | 20,300円 | 39,900円 | 65,200円 |
1対3 | 16,400円 | 33,200円 | 49,300円 |
出典:2024年塾ナビ調べ
また、その他にも、プロ講師か学生講師か、授業時間が90分か60分かによっても料金は変わってきます。
授業形式ごとの授業料目安
集団塾、個別指導塾、家庭教師など授業形式によっても授業料は変わってきます。個別指導塾や、家庭教師など、少人数授業形式での授業料の単価は、集団塾の授業料の単価に比べ、高くなっています。
集団指導塾 | 個別指導塾 | 家庭教師 | |
---|---|---|---|
クラスの人数 | 10~30人 | 1~6人 | 1人 |
授業料 (週3回/月) |
20,000円~30,000円 | 28,000円~35,000円 | 40,000円~53,000円 |
入会金 | 15,000円~20,000円 | 13,000円~18,000円 | 20,000円~25,000円 |
出典:2024年塾ナビ調べ
個別指導塾の内訳
塾の費用は、主に4つの要素で構成されています。ここでは、それぞれの費用について詳しく解説します。塾選びの際は、これらの内訳を確認し、総合的に判断することが大切です。
入会金
入会金は、入塾する際に必要となる初期費用です。塾によって金額は異なりますが、一般的に1万円から2万円の範囲内であることが多いでしょう。入会金は固定費であることが多いですが、キャンペーンを利用すれば無料になる場合もあります。
また、「塾を一旦辞めて再開する場合は再度入会金が必要か」という疑問がよく寄せられます。たとえば、部活動や習い事の大会があるため、半年だけ塾通いを中断したいといった場合です。このような場合、再度入塾する際に入会金が必要となるケースが多いです。
塾通いを一時的に中断する予定がある場合は、事前に一時脱会できる制度かあるかどうかや条件について確認しておくことが推奨されます。これにより、不要な出費を避けられる可能性があるでしょう。
授業料
授業料は、塾の費用のなかで最も大きな割合を占める項目です。塾選びの際の最も重要な判断材料となるでしょう。
中学生では月額1万5000円から2万円程度、高校生は1万8000円から2万円程度が相場です。この費用は、授業の出席や欠席にかかわらず、毎月一定額が請求されるのが一般的です。
ただし、多くの場合、週の通塾回数や受講する教科によって料金は大きく変動します。なかには、1人の講師が担当する生徒数を増やすことで料金を抑え、より利用しやすくしている工夫をしている塾も見られました。
授業料が高額だと感じた場合は、無料体験を利用してみることをおすすめします。実際に授業を受けることで、費用に見合った価値があるかどうかを判断できるでしょう。また、兄弟姉妹や友人の紹介で割引が適用される塾もあるため、そういった制度の有無も確認してみてください。
教材費
教材費には、テキストや問題集、単元テストの費用が含まれます。受講科目や授業時間に応じて金額が変わるため、詳しい内容は各塾に問い合わせて確認するのがよいでしょう。
一般的な相場を見ると、小学生の場合、1教科あたり0円から約3,000円程度です。学校教材や市販教材を使用する塾では、教材費が不要な場合もあります。
中学生が受験する場合、2教科でおおよそ1万円、4教科で約1万6,000円、5教科で約2万円が一般的な目安となります。高校生では、主要3教科(国語・数学・英語)セットで約1万2,000円程度が一般的です。理科や地歴公民を追加で受講する際は、別途費用がかかるでしょう。
教材費の支払いは、通常、授業に使用する教材の実費を負担する形となります。教材の購入時期は塾によって異なるため、費用発生の時期もさまざまです。また、学校のカリキュラムに沿った補習塾では、生徒が日常的に使用している教材を利用する場合もあるため、まずは教材費の有無をしっかりと確認しましょう。
諸経費
諸経費とは、塾の運営や学習環境の維持に必要な費用を指します。教室の管理費に加え、入塾時の費用が諸経費として請求される場合も多く、固定で必要となるケースがほとんどです。また、塾に自習室が設置されている場合、その利用料も必要に応じて発生するケースもあるでしょう。
これらの諸経費は、塾の運営に不可欠な要素であり、学習環境の質を維持するために使用されます。塾選びの際は、これらの諸経費の内訳や金額についても確認し、総合的な費用を考慮することが大切です。
個別指導塾の費用で確認すべきポイント
塾の費用を検討する際、通常の授業料以外にも確認すべき重要な項目があります。ここでは、季節講習・特別講習の費用と模試費用について詳しく解説します。これらの費用を事前に把握することで、より適切な塾選びができるでしょう。
季節講習・特別講習の費用について
季節講習は主に夏と冬の2回実施されることが多いです。受験対策に重点を置く塾では、毎日通塾して複数科目の講習を受けるケースもあり、費用が大幅に増加する可能性があります。
一方、補習中心の比較的安価な塾では、季節講習費は通常の授業料に回数分が追加されるだけの場合も多く見られます。また、季節講習の受講は必須ではありません。受験生以外の学年では、長期休暇を家族との時間に充てることも可能です。
ただし、講習を受講しない場合は、学校の課題や既習内容の復習を自宅で確実に行う必要があります。季節講習の受講についてはご家庭でよく相談して決めたほうがよいでしょう。
特別講習には、定期テスト対策や受験直前対策などがあり、多くの塾で別途料金が必要です。これらの講習は短期間で学力を向上させる、目的が明確、といった利点があります。追加費用を確認したうえで、受講を検討しましょう。
模試費用
模試は、受験に向けたプレテストとして定期的に受けることが多く、学力や志望校への合格可能性を評価する手段として利用されます。費用や頻度は塾によって異なりますが、1回につき5,000円から1万円程度かかるのが一般的です。年間3〜4回の受験が多いですが、高校3年生ではさらに頻繁に受験することもあるでしょう。
特に受験を控える小学6年生、中学3年生、大学受験を考える高校2〜3年生は、ほかの学年と比較して模試を受ける頻度が高くなる傾向があります。模試は受験しないという選択肢もありますが、客観的な実力把握や受験の練習になるため、定期的な受験を検討するべきでしょう。
模試費用は、夏期・冬期講習の受講状況や志望校のレベル、お子さまの学習状況によっても変わってきます。そのため、年間でどの程度の費用がかかるか、事前に塾側に確認しておくことが大切です。また、どの模試をいつ受けるのかなど、具体的なスケジュールを把握しておくと、計画的な学習や費用の管理がしやすくなるでしょう。
個別指導塾のメリット・デメリット
集団塾に比べて高額な個別指導塾にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
ここでは、個別指導塾のデメリットも併せて紹介していきます。
メリット
①生徒の習熟度・時間に合わせてオーダーメイド式で授業を受けることができる。
②わからないところを聞きやすい。
③生徒にあう講師を選ぶことができる。
デメリット
①1人あるいは少人数での授業のため、勉強に対する競争心が薄れてしまう。
②集団塾に比べ、費用が高い。
③生徒に合わせた学習を行うため、決められた時間で一定のカリキュラムを終えるのが難しい。
個別指導塾に向いている人の特徴
お子様のご希望に合わせて授業を選択できる個別指導塾ですが、どのようなお子様に向いているのでしょうか?
ここでは個別指導塾向きのお子様の特徴を紹介していきます。
個別指導向きといわれるお子様のタイプ
①苦手分野を克服したい・特定教科のみを学びたい・先取り学習をしたいなど、自分のペースで学習したい方
②部活動や他の習い事とも両立したい方
③集団の中で先生に質問することに抵抗がある方
一概には言えませんが、主に上記のような特徴があると言われています。
塾によって多様なプランがあるので、気になる個別指導塾を見つけて、ぜひ資料請求し、費用やプランを比べてみてください!
個別指導塾を選ぶ際に費用以外で確認すべきポイント
塾を選ぶ際、費用は重要な要素ですが、それ以外にも確認すべき点があります。塾の実績、講師の質、無料体験の有無などを総合的に評価することで、お子さまに最適な環境を見つけられるでしょう。
塾選びの際は、まず塾の実績を確認することが大切です。過去の合格実績や、生徒の学力向上のデータなどを参考にしてください。ただし、実績だけでなく、その塾の指導方針がお子さまに合っているかも考慮する必要があります。
次に、講師の質も重要なポイントです。講師の経歴や指導経験、専門分野などを確認しましょう。また、講師と生徒の相性も学習効果に影響するため、可能であれば事前に面談の機会を設けることをおすすめします。
多くの塾では無料体験を実施しています。この機会を利用して、実際の指導の様子や雰囲気を体験することが効果的です。お子さまの感想も参考にしながら、学習環境が合っているかを判断してください。
これらのポイントを踏まえて総合的に評価することで、費用面だけでなく、お子さまの学習ニーズに合った最適な塾選びができるでしょう。
まとめ
個別指導塾の費用は、入会金、授業料、教材費、諸経費などで構成されています。費用の内訳を理解し、自身の予算に合わせて選択することが大切です。
また、季節講習や模試の費用など、追加で発生するかもしれない出費についても事前に確認しておく必要があります。費用以外にも、塾の実績や講師の質、無料体験の有無などを総合的に評価することが重要です。
個別指導塾には、個々の学習ペースに合わせた指導が受けられるなどの利点があります。お子さまの学習スタイルや目標に合わせて、最適な塾を選ぶことをおすすめします。塾をお探しの際は、「塾ナビ」の利用もご検討ください。