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- 幼
- 新小1~新小6
- 新中1~新中3
- 新高1~新高3
- 授業形式
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3.51 点 (2,349件)
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英進館の塾インタビュー
本ページは、インタビュー及び、塾様から提供いただいた情報を元に作成しました。
全国最難関私立校の灘高合格者数で日本一10回、その他九州最難関私立校、各県の公立トップ高入試でも圧倒的な合格実績を誇る英進館。
しかし、生徒の約7割は、入塾時の偏差値が50以下で、決して勉強が得意な子どもたちばかりではないとのこと。
実際には、どのような子どもたちが入塾し、どのように学び、高い目標をかなえていくのか英進館のトップ講師の方々にお話を伺いました。
ワンランク上の目標設定と生徒同士が切磋琢磨できる環境を生み出す「きめ細かなクラス分け」
英進館は、九州最大手の進学塾として知られており、非常に優秀な子どもたちが通っているというイメージが強いですが、実際はどのようなお子さんが入塾されるのですか?
宮園様入塾時、大半の子どもたちは、偏差値が50に達していません。最初は特に目標もなく「周りの子が行きだしたから自分も」という軽い気持ちで入塾する生徒さんもたくさんいます。
意外ですね。ではそういった子どもたちをぐんぐん伸ばしていける秘密はどこにあるのでしょうか。
宮園様子どもたち自身が目標を明確にできるよう、多角的にサポートを行っている点です。
授業だけでなく、ホームルームや激励会、キャリア教育(後述)などを通じて「自分の夢をかなえるためにはどの学校がいいのか」という話を定期的に行い、目標を定めていきます。
その目標をより見つけやすくするのが、「きめ細かいクラス分け」です。
学年にもよりますが、英進館には大まかに学力の基礎を身につけるクラス(A)、応用力をつけるクラス(S)、難関校を目指すクラス(TS)、全国の超難関校を目指すクラス(TZ)と4つのクラスがあります。
一番下のクラスからスタートしても、「勉強って意外と楽しいかも」と気づき、頑張ることで上のクラスに上がれます。クラスが上がれば、これまでよりさらに高い目標を見つけられるようになります。
土屋様マラソンの先頭集団をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。自分はもうキツイのに、周りは涼しそうに走っている。ここで自分だけ弱音を吐くのもカッコ悪いからもうちょっと頑張ってみよう、という気持ちになります。これ、実はお互いに同じことを思っていたりするんです。その結果、集団全体が上へ上へと上がっていきます。
宮園様これを繰り返しているうちに気が付いたら県内上位に食い込めるようになり、トップクラスの中学や高校まで視野に入るようになるというわけです。
土屋様英進館は生徒の絶対数が多く、離れたところからも通ってくる子も少なくありません。近所の少人数制の塾のほうが交通費も浮いて良いのではという意見もあります。しかし少人数制の場合、在籍する子どもたちの実力差がバラバラである可能性が高くなります。教師としては偏差値が20ポイント離れた4人を指導するより、偏差値が前後2ポイント程度の子たちが40人集まっていたほうが、全員が引っ掛かりやすいポイントに指導を集約することができて効率的です。子どもたちにとっても同じで、成績上位の子にとってはわかりきった話を聞かずに済むし、必要な子どもたちには一点集中で時間をかけることもできます。どのレベルの子どもたちが集まっているのかというのはひとつの重要なポイントになるでしょう。授業を受ける子どもたちはもちろん、教える側の教師たちにとっても英進館は細かいクラス分けによりレベルに合った適切な指導ができるのが大きな強みの一つとなっています。
なるほど。ではクラスはどのようにして決められるのですか?
土屋様新規入塾の場合は公開テストや夏期・冬期・春期の季節講習の前のテストの成績で決まります。入塾後もこれらのクラス分けテストは定期的に実施され、そのほか月1ペースの実力テストなどにより決定していきます。
クラスが上がらないこともあるんですよね。そういう子のケアはどのようにしていますか?
井山様もちろんあります。その時は担任が面談形式で本人に伝え、保護者にもこれまでの頑張りや課題を伝えるためにご連絡をします。前向きに頑張れるよう「次のクラス替えのタイミングまでにクリアすべきこの課題を頑張ろう」とか「ここを工夫しよう」と具体的に話をします。
宮園様上がる気満々で頑張っていたのに、失敗してしまう子どももいます。私たちは特にそこでくすぶってしまう子どもを気にかけています。
そういった子どもには、何か良いところを必ず褒めるようにしています。それから次への課題を丁寧に提示するようにしています。
土屋様キーワードは「具体的に褒める」です。「●●くんは、前回あまり成績が良くなかったけど、今週は毎日30分早く来てこういう課題を頑張ったね。だから今週は結果が出たよ」など、極力具体的に、少々大げさに褒めます。こうすると「どう頑張ったらいいか」がわかり、「頑張れば結果につながる」ということを伝えられます。自信がない子どもたちの「頑張ろうかな」という気持ちをめいっぱい引き出すようにしています。
教師間にも競争の原理を導入。教師の質を上げる「教師力育成システム」
英進館の合格率を支える教師陣について、一番の強みを教えてください。
井山様教師の評価制度が3つあり、かなりシビアに評価されます。
一つ目は授業アンケート。子どもたちが教師について、「授業はわかりやすいか」「笑顔で授業をしているか」など5項目を5段階で評価します。忖度なしで回答されたこのアンケートは集計後、社内全体で1位から最下位まで全部掲示されます。ちなみに全教師の平均点は5点満点中、直近では4.4となっています。
もう一つが担当クラスの成績推移による評価です。実力テストごとに担当クラスの全科目と科目ごとの平均点が出され、全59教場、全クラスの順位が出ます。自分の担当クラスの成績が全科目合計では10番だったのに自分の担当の科目だけ50番だったりしたら、自分の科目が他科目の足を引っ張っているということになります。自分の指導力が容赦なく可視化されるのです。
宮園様教師のテストも行われます。年に一度、全教師が科目ごとに難関校の入試などのテストを受け、その成績が1位から最下位まで公開されるのです。生徒に勉強を促す以上、私たち自身も常に自己研鑽しなければなりません。過去の遺産にすがっていては英進館の教師は務まらないので、新人からベテランまで必死です。
井山様また、英進館では全国的にも珍しく、社長自らが教壇に立っています。教材の開発や授業の工夫、カリキュラムに至るまで社長も一緒になって細かく考えるので、私たちも負けていられないという気持ちが強いですね。
学習習慣と学習力を身につける英進館オリジナル教材
教材やカリキュラムへのこだわりを教えてください。
井山様英進館で使用するテキストは季節講習の分も含め、毎年新規作成と更新を行っています。年ごとに変わる入試傾向に合わせて、毎年柔軟に対応をしているのが特徴です。
土屋様一昨年からベーシックなクラスの算数のテキストを全面的に改訂しました。現在のオリジナルテキストは、分かりやすく、使いやすく、復習しやすく、見返しやすい構成です。左右の見開きになっていて、左側には一問ごとに丁寧な解説・考え方・解き方・計算の過程を、右側は方眼ノートになっていて、教師が説明したことや板書などを生徒自身で書き込めるようになっていて、あとからパッと自分で書いたものが見直せるのです。自分で書いたものは記憶に残りやすいですよね。
その次のページには、数字を変えた復習問題を用意し、宿題にしています。難易度も分かりやすくしており、保護者の方もわが子がどんな勉強をしたのか一目瞭然になるというテキストです。
なぜこのような形にされたのですか?
宮園様子どもたちの「ノートをとる力」には個人差があります。板書を几帳面に写してノートを仕上げて満足してしまう子もいます。授業を聞くことと、ノートを書くことをバランスよく両立させるためのさじ加減は難しいものです。
土屋様入塾間もなく、慣れていない生徒には、授業で説明が終わったあとの机間巡視時や、宿題のチェック時にノートをどう取っているかを見て、復習の仕方まで含めて丁寧に指導します。小学校低学年はメモの取り方から学び、学年が上がるごとに良いところを褒める、工夫すべき点を伝えるなどして、学年やクラスごとに適切な指導を行います。
高的中率を誇るオリジナル模擬テストで自信をつける
英進館の公開テストにはどのようなものがありますか?
井山様小学部だと、前年度の入試問題を踏まえた学校別模試を、年間通して複数回開催しています。中学生の場合は高校入試本番直前に行う「大予想!模試」を、1月以降本番まで約8回行います。問題量、解答用紙材質・色、手書き問題の学校があればその筆跡に至るまで、徹底的に同じになるようこだわって作っているのが特徴です。
英進館の作問チームの分析力は非常に高く、模試で出題したものと同じパターンの問題が本番でも何度も出題されています。
こうした模試を数をこなして慣れているので、生徒は「大予想!模試」の延長線上に本番の試験があるような、まるで9回目の模試という感覚で本番を迎えることができ、大きなアドバンテージになります。
宮園様昨年は西南、大濠、久留米附設などの学校をお借りして、入試当日と同様のタイムテーブルを設定し、受験票も発行して、本番さながらの模試を行いました。遠隔地であれば、「朝○時の電車に乗って…」「そのためには○時に家を出て…」といった、会場に着くまでのシミュレーションにもなります。
徹底されてますね! 受験対策以外のテストにはどのようなテストがありますか?
井山様学力診断テストがあります。教科書レベルをベースとした、基本から標準レベルのテストです。上位クラスを希望する生徒には、応用編となる選抜テストも行います。
宮園様これらの範囲の広いテストとは別に、1~2週間に1回程度、そのとき塾で習っているチェックテストも行います。
先ほどの話に戻りますが、下のクラスの生徒を褒める材料としてこのテストがとても大切です。大きなテストだとなかなか成果が表れにくい一方、確認テストはその1週間の内容なので、頑張ったら一気に点数が取れたりします。この成功体験の積み重ねが大きなテストでの点数につながっていくのです。
将来の「なりたい目標」を文章化して深化する「キャリア教育」
最初のお話にあった「キャリア教育」について教えてください。
井山様小学校4年生から取り組むテーマです。
近年、大学入試で「志願理由書」を書かせるところが増えてきています。現在の小中学生が受験する頃にはほぼ必須になるでしょう。その場で慌てて自分を振り返ろうとしても、人間の記憶は曖昧ですから内容が薄っぺらくなりがちです。
そこで、英進館では夏期と冬期講習の2回、その時自分が目指そうと思っている道、その道を目指そうと思ったきっかけ、きっかけをくれた出会いや言葉などを「未来エッセイ」という形で文章化してもらっています。さまざまな出会いがあれば目標が変わることもあるでしょう。それも含めて節目ごとにその時々の目標や言葉を書き、半年ごとに記録しておくのです。実際に大学や会社を受験するころには、自分史を半年ごとに具体的に振り返ることができ大きな財産になっているはずです。
土屋様最初は「今までの人生で一番うれしかったこと、困ったこと」といった分かりやすい出来事から書いてもらいます。これらのすべてのエピソードは、ほかの誰かと被ることは絶対にありませんよね。そこで私たちは、「あなたはほかの人とは替えのきかない存在である」ことを伝え、「他の誰とも置き換えることのできない、唯一無二の自分」という子どもたちの自己肯定感を育みます。受験やテストでは、必ずしも全員が合格できるわけではありません。勉強が得意な子に比べて、そうでない子は満足いく結果や褒められる機会が少なかったり…。でも誰であれ、みんなこれまでの人生を一生懸命に生きてきたわけですから、そこには1人1人が持つオリジナルのエピソードが必ずあります。
自分を認める、自分を肯定する材料というのは、勉強ができるできないに関わらず全員が持っているものなんです。
繰り返しになりますが、英進館には勉強が得意でない子も大勢通っています。それでもせっかく通っていただいているのですから、せめてこの自己肯定する力については、全員に育ててもらいたいと願っています。
宮園様未来エッセイは小学生にいきなり伝えてもピンと来ない子どもも多く、「適当に書けばいいや」となりがちです。ですが真剣に取り組んでもらわねば財産になりませんから、まずは私たち教師が自身の良かった経験も恥ずかしい失敗も、洗いざらいさらけ出します。キャリア教育は自分の道を明確にしながら歩んでいく上で最も大切なことなので、これを伝える教師ごとに熱量にばらつきがあってはいけません。全教場全教師が一堂に会してロールプレイングを行い、優秀な教師のプレゼンを見習って、子どもたちに向かって全力で自分の話をしています。
先生方の熱い思いがあるんですね! では英進館で学んだことを通して、子どもたちにはどういう風に成長してほしいとお考えですか?
井山様情報化社会の今、英進館の子どもたちには、多種多様な情報や意見の中から正しい情報、必要な情報を選別し、自分の意見を形成・発信できる力を身につけてほしいと願っています。動画サイトを見れば簡単に何かの疑似体験ができる時代ですが、単純にそれを受け取って信じて終わり、ではなく他人の経験から興味を持ち、実際に自分で行動して体験し、発信する子になってほしい。こうした姿勢は社会に出たとき必ず役に立つはずです。
土屋様進学塾なので、合格というゴールを見据えるのは根本としてあるのですが、それ以前に子どもたちには、単純に「頑張ったらいいことがあるんだ」ということを教えてあげたいです。
英進館の普遍的なテーマは「自立した社会人の育成」です。
社会人としてたくましく、タフに生きていくために必要なものを英進館で身につけてほしいと思っています。それは何に対しても今より少し高いハードルを課し続け、乗り越える力です。そのハードルの先に、必ず良い結果が見えてくる。それを一人でも多くの子に実感してもらえるようになればと思います。
宮園様今の小中学生は大人のイヤな面や汚い面ばかりを見聞きしていて、大人になりたくないと思っている子がとても多いと思います。でもそうではなく、「大人って楽しそう」「早く大人になって幸せになりたい」という憧れを持てるようになってほしいと思います。そのためには私たちが本当に楽しんでいなければ伝わりませんから、そのつもりで子どもたちにも接しています。ぜひ大人になることにポジティブになってもらいたいですね。
大変貴重なお話をありがとうございました!
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